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故人と息子様 二人だけのお式

先日、事前の段階からご相談を受けていた相談者様のお式へ伺わせていただいました。

一番最初のご相談を受けたのは、ご心配されていたお父様がご逝去なさる1ヶ月前で、ご親族様のみでお見送りをされたいとのお考えをお持ちでした。当初は約10名様でのお式と伺っておりましたが、式の直前になり、息子である相談者様お一人でお見送りをされるということで進めているということを葬儀社の担当者さんよりお聞きしました。

私自身、会葬者が喪主様のみというお式に伺うことは初めてのことで、どのような対応になるのかをうまく掴めない部分もあったのですが、実際のお式は通常のお式と全く変わりなく、お父様への尊敬の念に溢れた、とても暖かいお式でした。

会葬者様がいない分、相談者様はお焼香の際たっぷりと時間をかけることができます。よく見るお焼香の姿というのは、後の会葬者様のことも考慮してどうしても流れを重視してしまうというものですが、(もちろん、お式を滞りなく行なうためにこちらもとても重要なことです)今回は、故人様のご遺影に向かって心ゆくまでその場に立ち留まる相談者様の後ろ姿がとても印象的でした。

最後のお別れの儀の際は、祭壇一杯のお花をお一人で全て入れきるには少し量が多かったため、葬儀社の担当者さんや、お寺の住職さままでも一緒になって、お花をお棺に添えられていました。

「この花はここに飾ろうか」
「全体にまんべんなくお花を飾ってあげましょうよ」

ここでも、心温まる会話が交わされており、お式は終始和やかに執り行われました。また、悲しいといった要素はほとんどなく、葬儀社やお寺も一緒になって、故人様を送り出している姿を見て、心にこみ上げてくる暖かな、不思議な感情を抱きました。

お一人でお見送りされることに何の抵抗もなく、むしろその相談者様の姿勢からお父様に対する尊敬と供養のお気持ちを多分に感じた、「葬儀」という儀式の本質を見たような、そんな心暖まるお式でした。

葬儀内容の多様化がどんどん進んできている中、人数や形式ではなく、「何のために葬儀を行なうのか」「どのようにお見送りすることがその方にとって最適なのか」お一人お一人の考えを尊重し、今回のような心暖まる葬儀のお手伝いを少しでも多くさせていただけたら幸いです。 

島袋


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